私は恋をしました。二度目の恋です。
初めての恋は、そう…幼馴染のかずくんでした。
でも、私は恋をしていたことに、まるで気づいていませんでした。
あんなにいつも一緒にいたのに……いえ、だからこそ気づかなかったのかもしれません。
…三年前のあの夜、私は夢を見ました。かずくんの夢です。
私とかずくんは、一緒にお風呂に入っていました。…昔のように。
お気に入りのアヒルのおもちゃを浮かべて、二人で楽しくはしゃいでいました。
とても幸せな夢でした…でも目が覚めて、涙を流している自分に気づいたとき、私には分かってしまいました。
私の初恋は、もう終わってしまったのだと。
今、私は屋上にいます。告白をするためです。
目の前には、今私が思いを寄せている人がいます。
とても緊張します。足も震えていて、逃げ出してしまいたい衝動に駆られます。
でも、応援してくれているかずくん…いえ、和三さんのためにも、そんなわけには行きません。
意を決して口を開きます。彼の目をしっかり見て。
「待ちなさい!」
………え?