うじひめっ! Vol.12C
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「ごめん、やっぱり人外ロリ最高」
「やっぱりかあああっ!」
 身を翻してフォイレの方へ駆け出そうとする遥香。
「させんってばよ!」
 その腕を取り、背中へ回す形ですかさず捻った。
「ぐうっ!?」
 肘関節を極め、ポリス仕込みの逮捕術で押さえ込む。
「これはもしや……!」
「そう、警官やってた親戚のじっちゃんから叩き込まれたホールド・スキルさ!」
 血縁ではないが、一応遠縁に当たる人だ。昔この困り眉も一緒に遊んでもらったから
 覚えていたんだろう。
「あたしがじっちゃんの孫と戯れている間にこんな体術をマスターしてやがったか……!」
「ああ、そーいやあの子、今頃どうしてるんだろうな。確か俺らと同い年だったよな」
「小四くらいで引っ越したって聞いたけど、とんと音沙汰が……って、
 んなこたーどうでもいい! 離せ!」
 関係ない昔話で気を逸らした遥香を壁に押し付け。
「さあ、フォイレ! 今のうちに!」
 その間に蛆形態から人形態に戻るよう促す。
(わ、分かりましたの! えいっ!)
 数秒後、ドローンと煙が発生してフォイレが変身した。
「ふう、やれやれですの」
 こうして万事滞りなく、困り眉による突発的な凶行は未然に防がれた。

「ち、ちくしょう……チクショオオオオオオオッ!!」

 崩れ落ちる遥香の、慟哭。
 すべては茹だる暑さがもたらした、夏の狂気だったのかもしれない――
 安手のドキュメンタリィ風に顔を引き締め、重々しく頷いた。

 玄関から出ると。
 降り注ぐ日差しに、肩から提げたスポーツバッグが、黒々とした影を地面に落とした。
「じゃあ、頭を冷やしに滝打たれに行ってくるわ……」
 本気なのかネタなのか判断に迷うセリフを残し、背を向けて――彼女は去って行った。
「遥香……」
 結局何をしに俺のところへやってきたのか、よく分からないまま。
 ――従妹と過ごす夏は終わりを告げた。

 で、蛆虫と過ごす夏は依然継続中だった。
「アイヴァンホーも説得し終えたことですし、これでつつがなく和彦さんとの新婚生活が送れますの」
 蛆姫様はホクホク顔でご満悦だったが、正直俺は納得いかない気分だった。

 目を覚ましたアイヴァンホーは半狂乱になって再度掴みかかってきたが、フォイレに制止され、
 しかもいきなりドアを蹴破って現れた「アイヴァンホーの妹」とかいう赤毛少女が
「姉様! 気を確かに!」と大声で呼びかけたことが効を奏してか、手を離してくれた。
 事情を知ると今度は妹の方が「欣求浄土なさいっ!」と息巻いて襲ってきたものの、
「やめなさい、トゥーシー!」と、直前とはあべこべにアイヴァンホーが叱りつけたおかげで
 事なきを得た。

 えらくドタバタした末、姉妹は連れ立って蛆界とやらに帰っていき、フォイレ一人が残った。
 残ったんだが――
「犯った記憶もないのに新妻気取られてもなぁ……」
 ってのが偽らざる気持ちである。
「もう、そんなことおっしゃって! 確かにしましたの!」
 ぷうっ、と頬を膨らませる。
「子種を撒かれたときは和彦さんも起きてらしたではないですか!」
 それはそうだが……
 フィニッシュのときだけ取り出して過程を無視なんてキング・クリムゾンなこと
 言われても納得いかんよ。
「では、もう一回しますの?」

「是非! 一回と言わず十回でも!」
 俺は欲望に忠実だった。
 だって、一回出しただけじゃ中途半端で生殺しにされた気分だぜ。
「じゅ、十回はさすがに身が持ちませんの……」
 思春期の少年に色香の餌を撒くとどうなるのか――そのことをようやく実感したらしきフォイレは。
 ちょっぴり怯えを滲ませていた。

「お、お手柔らかにお願いしますね……?」
 とまれかくまれ気を取り直し、フォイレを持ち上げていざ――挿入。
 意識がある状態としては初めてであり、実質的な筆下ろしに当たる。
 相手は蛆虫なんだが。美しい銀髪ロリの姿をしていても正体は蛆虫なんだが。

 でも!
 お姫様だよ!?
 普通に生きてたらまず会うこともない身分の子だよ!?
 身分とか言ってる時点で時代錯誤だけど、こう、ファンタジーでエロに目覚めた世代には
 憧れじゃないか!

 誰に向かって熱弁しているのか自分でもよく分からぬまま、くちり……と濡れそぼった秘穴に
 亀頭を照準。
 くっ、狭い……一回挿入が済んでるせいもあって押し込めばなんとか入っていくが、
 あまり無理をするとフォイレが痛々しく眉をしかめて声を押し殺すので、
 なんとも罪悪感を煽られてしまう。
 ならやめろよ、って話だが。
 武士がひとたび刀を抜いたら易々とは鞘に戻せない。
 同じく、常に股間が張り詰めているエロスボーイも、ひとたびパンツからち○こを抜いたら
 あっさり元鞘とは行かぬ。
 むしろ、異性の鞘に収めてやらねばならん! と野生の血が騒ぐ寸法。
 ゆえに突き入れる。
 あっと――滑りが良くなってて、亀頭が入ったら後はするする進んでいく。
 お……おお……これは……! 蛆虫云々なんてことがどうでもよくなるくらい、気持ちいい……!

「へっへっへっ……さすがお姫様はアソコの具合も特別だなぁ!」

「や、やあっ! 急にそんなはしたないことをおっしゃらないでください、和彦さん……!」
 いかんいかん。ついつい憧れていた「おひぃさまを野盗がレイプ」シチュを再現してしまった。
 ちなみに何人もが代わる代わる乗っかって延々と犯し続ける内容が大好物なので、部屋の隅に
「は、早く俺らにも姫様を回してくださいよぉ、お頭ぁ」と自分の逸物をこすりながら
 待機している子分たちの姿をリアルシャドー。
 二発目以降は順次彼らに変わってロールプレイする予定だ。ああ夢とち○こが膨らむなぁ。
 フォイレの膣は狭く、また浅いので半分よりちょっとを過ぎるともう奥に達してしまった。
「ふう、育ちが良すぎて俺のフランクフルトはちぃと食べきれないかぁ」
 ごめん、フランクフルトは自分でも誇張が過ぎると思うが、「巨根のボス」を
 演じているつもりなんで。
「へっへっ、お上品な口してるぜぇ、だらしなく涎をこぼしてる割にはよぉ」
 びっしゃびっしゃと、水音が激しく鳴るように腰を動かし攪拌する。
 よぉし、だんだんコツが掴めてきたぞ。
「うあ……! さっきから変です……! ど、どうしたんですの、和彦さん!?」
「くうう……っ! イイ締め付けだぁ、箱入りの処女だけあってペニスが食い千切られそうだぜぇ」
 厳密にはもう処女じゃないけどな。それを奪ったのが自分で、しかも記憶がないってのは
 複雑な気分だ。
 そしてアホなことを言っているうちに射精感が込み上げてきた。
「だ、出すぜ! 王女様の高貴な子宮へ、下賎に粘つく汁をたっぷりブチ撒けてやらぁ!」
 頭の悪い絶叫とともに絶頂。フォイレも「ふあああっ!」と鳴いた。
 二度目の膣出し――姫様の襞は小刻みに蠕動し、一滴たりとも逃さず搾り取っていった。

 かくして「巨根のボス」というペルソナは脳の深奥に引っ込んだ。
 代わりに「子分A」「子分B」「子分C」……と次々に新たな人格が召喚されていった。
 まあ、細部は違うが、基本的にどいつもこいつもエロしか頭にない品性下劣の
 激安野郎ばかりであった。
「おおお……お城のバルコニーで笑顔を振り撒いていたあの姫様がドレス着たまま俺の下で
 よがってるなんて夢みたいだぁ」
「ハッ、宝冠戴いた姫様たって、こんな格好で辱められちまえばそこらの雌豚と変わんねぇよなぁ」
「どっかの国で王サマの子を孕むはずだった胎に、俺サマのガキを種付けするってのが
 たまんねぇわー」
「おれ、この王女様が赤ん坊だった頃から知ってるぜ……へっへっ、ぷっくりしてて可愛かったよぉ」
「ひっひっひっ、安心しな、あとちょっとしたらこいつにそっくりの可愛い赤ん坊が
 生まれてくるだろうぜぇ」
「もうこんだけ犯っちまったら混ざりまくって誰のガキだか分かんねぇけどよ、
 誰に一番似てるかで賭けねぇか?」
「もしガキが女だったら育てて飼おうや! 王家とオレらの血が混ざった家畜に
 毎日精液飲ませるなんて自慢じゃん!」
 これ以上聞いてると耳が腐りそうなセリフ尽くしなのでいい加減割愛。
 いくら童貞捨てたばかりで頭が沸いた状態だったとはいえ、こんな俺の相手をしたフォイレは
 つくづく災難だった。

「そこは違います! そこは違いますぅっ!?」
 特に、「もう膣が限界」とギブアップした彼女に「ならこっちを使えということだな」と
 勝手な解釈を行った俺が菊門をぶっ貫いたとき、その災難は極まったと言える。
「ひゃああああっ!? き、気色悪いぃぃっ!」
「ぬう……尻の穴もまた違った締まり具合でたまらん気持ちよさに候……!」
 そろそろペルソナキャラのバリエーションも尽きてきて変な口調になっていた。
 がっつんがっつん直腸を犯す。
 しかしさすがにセックスにも疲れてきたんでこれを打ち止めにしよう、と心に決めていたら。
「……ます」
「あ?」
 フォイレがぱくぱくと口を開いて何か言った。
「出ます」
「何が?」
「た、たまご! 卵出ますうううっ!」
「なんだと!?」
 う、蛆虫ってそんなに早く産卵するのか!?
 つか蠅の幼虫が子ども産む時点で何かおかしくねぇ!?
 そんな抗議をしてる暇もなかった。
「もうダメです! 産みます! たまご! たまご! ここで……ここで
 卵産んぢゃいましゅのおおおおっ!」
 アナルにペニスを突っ込まれたままのフォイレが、膣奥から大量の卵を噴出!
 うおう、まるで潮吹きだ!
「っていうか卵結構デカっ!? そして多っ!? どんだけ産めば気が済むんだよ!」
「か、和彦さんが中で出しまくるからでしょう! ぶっちゃけやりすぎですの!
 普通はもっと少ないですの!」
「げぇっ、自業自得!?」

 卵の総数、百八個。
 プラスチックのケースに腐った食物と一緒に収めた。
 蒸し蒸しする押入れで飼うこと三日。
 ――孵り、始めた。
 百八匹が。
 うじゃうじゃと。
 ぐるらぐねらと。
 白い群体が、そこにはあった。
「うぷ。思わず生理的嫌悪感が湧くが……これ、みんな俺の子どもなのか?」
「間違いありませんの。人化させたら、きっと和彦さんにそっくりですわ」
 へ、へえ。そうなのかぁ。ははは。はは。は……。
 乾いた笑みさえも、やがて枯れ果てた。

 ――すみません。お父さん、お母さん。
 あなたの息子は、蛆虫と番になって子どもをつくってしまいました――

「見たところ、全員メスですの」
「分かるものなのか、蛆の性別って……」
「ええ――でも、これで良かったですわ」
 ケースへ耳をつけ、いとおしそうに娘たちの蠢きを聞いて顔を綻ばせる。
 え? 良かったって、何が?
「何がって、決まってますわ。女の子だったら、キチンと和彦さんが責任を持って
 育ててくれるのでしょう?」
「へっ!?」
「おっしゃいましたでしょう、『女だったら育てて飼おう』って。餌として精液をあげるのは
 感心しませんが……まあ、和彦さんが立てた教育方針に逆らうつもりはありませんわ。
 私には蛆界での務めがありますし」
 ひょっとして。
 フォイレは、俺がイメージプレイとして口にした言葉を本気で受け取っちゃった……?
「本当にホッとしましたの。やっぱり和彦さんは人間だから、蛆虫はおイヤかなぁ、
 なんて思ってまして」
「ちょっ、ちょっと待ってく――」
「でも、自分の子を種付けするのがたまらないとか、私によく似た赤ちゃんが生まれるだろうとか、
 私の気持ちをしっかりと受け止めて愛の言葉を囁いてくれまして……嬉しかったですわ」
 とろーん、と目尻を下げてうっとりした表情を見せた。
「おまっ、は、話を聞け! 話せば分か――」
「私を王女としてではなく、一人の女として見てくださったことにも感激しましたの!」
 それって、「そこらの雌豚と変わんねぇ」を拡大解釈したのか? おい? 都合のいい耳してるな!
「姫様、そろそろお帰りの時間です」
 と――
 青い仮面の侍従が音もなく背後に忍び寄っていた。
 ギョッとして振り返ると、まだ殺意の抜け切らない目を俺に据えながら呼びかける。
「ああ、迎えも来ましたし、もう帰国しなくてはなりませんわ。
 名残惜しいばかりですけど……でも!」
 何の屈託もない――
 俺の麻痺した脳みそなんて一顧だにしていない――
 そう、それはまるで――
 向日葵みたいに力強い、「少女」と「慈母」が渾然一体となった笑顔の大輪を。
 ぱぁ――っと咲き誇らせて。
「この娘たちを、私の代わりだと思って……精一杯に可愛がってくださいね!」
 ――絶句するしかなかった。
 更に、隣で睨むアイヴァンホーが釘を刺す。
「貴様。姫様の子を一人でも不幸にしてみろ。そんなことをすればわたしと妹のトゥーシーは
 仕置きに参るからな」

 まったく慰めにならない言葉と。
 明らかな恫喝を残し。
 ――蛆虫たちは、元の世界に戻っていった。
 百を超える同胞を俺のところに残したまま。

 こうして、俺の残りの人生は百八匹、いや、百八人にも上る水滸伝級の娘たちを養育し。
 分け隔てなく愛を注ぎ。非行に走らぬよう正しい道を教え導き。
 どこに出しても恥ずかしくない子にする。
 そんな、ほとんどミッション・インポッシブルな目標を達成するためだけに
 費やされる仕儀に相成った
 ――と申しても過言ではあるまい。

 現在、俺は二十六。娘たちは九つを越したばかりの可愛い盛りだ。
 鼻がないことを除けば母親に似て美人揃いで、そりゃあもうハーレムだぜ?
 ほら――

 

 

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 今日も仕事を終えて帰ってきて玄関の扉を開けたら、

「いつもお疲れ様です! えへへ」
「ねえねえ、お父様、チュウしてチュウ!」
「一美ばっかりずるい! 私も! 私も!」
「今日は私とお風呂入ろうね!」
「三十五美は先週も入ったじゃない! 今日は私の番! わたーしーのばーんー!」
「えー」
「お父様しゃがんで! 二十七美がお洋服脱がせてあげる!」
「私もするー!」
「私背広!」
「私シャツ!」
「私ズボン!」
「私パンツ!」
「私皮!」
「そこまで脱がさなくてもいいよー」
「まだ、ね」
「あー暑かったー」
「あ、五十四美おかえり!」
「百美と三美と九十一美も遥香お姉ちゃんとプール行ってたんだね!」
「疲れたあ」
「クタクタだよう、お姉ちゃんが暴れて」
「喉渇いたー。お父様のカルピス飲んでもいい?」
「これから水で薄めるから待ってー」
「やだー待てないー、んー、ぱくっ」
「ちょっと咥えないでよ! 直飲みは禁止って決めたじゃないの!」
「ぷちゅっ、ん、やっぱ生で濃い方がいいもん、れろっ」
「抜け駆けなんて許せなーい! 私も直飲みするー!」
「私もー」
「私もー」
「私もー」
「私もー」
「私はたまの方でいい」
「ちゅっ」
「すずくちがこんにちはしてるー」
「私こっちのお口にチュウするの好きー」
「ちっちゃな割れ目がかわいーよね」
「もう、みんなお父様のおち○ちんに群がったりして」
「夜にはまだ早いよ」
「だってコレが一番おいしいし」
「ぴちゃぴちゃ」
「あ、おち○ちんビクビクいってる」
「もうすぐカルピス出るねー」
「いえー早い者勝ちー、んぶっ!」
「ちょ、それ反則!」
「深すぎだよう、そんなに奥まで咥えたら他の人が飲めないよう」
「ずるいー」
「汚いー」
「極悪ー」
「弩エロー」
「淫乱ー」
「あ、お父様がイッた」
「八十八美の喉がごくごく鳴ってるー」
「おいしそー」
「わーん、今日は飲めると思ってたのにいー」
「ぷはっ! のんだー」
「わけて! わけて!」
「ぺろっ」
「お父様の味〜」
「ねばねばー」
「んー、ちょっと薄い気が……」
「最近搾りすぎなんじゃないの?」
「お父様も歳だから」
「毎日十数回はやっぱりキツいのかな」
「あとほらこの前の日曜日」
「遊園地で待ち時間のあいだ中ずっと吸ってたもんね」
「人ごみだと案外バレないよね」
「六十美はトイレでも舐めてたし」
「百一美なんか帰りの電車で膝枕されながら寝ふぇらしてたー」
「あーん、なかなか勃ってくれないよう」
「七美しごくの下手ー」
「待って、今『ぜんりつせん』をマッサージするから」
「すっごー、どっからそんなテクを」
「あっ、勃った」
「カルピスー!」

 と、いとけない淫魔どもにわらわらと群がられて枯れ果てるまで吸精された。
 こいつらはたとえ野外だろうと一切容赦しないから、マジ大変。
 嗚呼――これだけの数が一斉に等量の愛情を求めて押し寄せてくる環境は、ハーレムというより。

 無間地獄だ!


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