うじひめっ! Vol.1
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 真夏にコンポストを開けて覗いたことがあるだろうか。
 ほら、庭なんかにあって、生ゴミを放り込んで堆肥にするっていうあの箱だ。
 真夏。
 生ゴミ。
 この二単語から連想されるものを想像してほしい。
 じっくり。とっくり。脳の襞までねぶるように。
 ……想像していただけたかな?
 
 なら、我が悪友のバカこと梨本良治がうっかりコンポストを蹴り倒してしまったとき
 何が起こったか、詳しく説明するまでもないことだろうと判断する――

「うひぃやああああ」
 悲鳴が挙がった。その主が良治のバカだったか俺だったか、記憶が混乱していてよく覚えていない。
 エアコンレスの気が狂うような暑さの中で『餓狼伝』と『獅子の門』を立て続けに読みまくった
 良治のクソ野郎は瞬間的に錯乱を生じ、あたかも己がいっぱしの格闘家であると思い込んだ末、
 顔を板垣画風に歪めつつ「おきゃあ!」と謎奇声を発してへなちょこ右ミドルキック
(恐らくハイを放とうとして腰までしか上がらなかったものと推測)を繰り出し、
 家庭農園脇に安置されていたコンポストを痛打した。
 そのとき俺は真上からギラギラ光と熱を降り注がさせる太陽を何の気の迷いでか
 つい直視してしまい、
「うおっ、まぶしっ」とちょうど顔を背けたところで。
 つまり反応している暇がなかった。
 足元へ生ゴミと蛆虫をふんだんに盛り込んだ堆積物が浜辺の波みたいに押し寄せると、
 為す術もなく倒れた。
 はっきりしているのはそこまでだ。そこからは記憶が半ば定かじゃなくなっている。
 魔軍の侵攻……と、ファンタジー小説ならそんな章題を付けるに違いない阿鼻叫喚がしばし続いた。
 近所迷惑も甚だしく、もちろん後で文句を言われてたっぷり謝ることになった。
「おおおっ」
 俺みたいにゴミと蛆にまみれることはなかったが、余波なのかほんの一匹だけ
 良治のボケカスんところまで辿り着いた蛆虫がいた。
 他と比べてひと際小さく、弱々しげで、のろのろと儚げに蠢いていたことが
 妙に記憶に焼きついている。
 反射行動だろう。即座に梨本“バリューレス”良治は足を振り上げ、そのまま踏み潰そうとした。
「―――!」
 あのとき自分が何を考えていたのかよく分からない。咄嗟の勢いで手を伸ばし、
 ドーム状に指を曲げて蛆を包み、ぐっと土を掻く形で保護してしまった。
 そこに良治マストダイ男の靴裏が来た。
「ギャバアアァッ」
 悲鳴が挙がった。我ながらハリウッドのアクション映画に登場して一分でやられる
 悪党にも似た太い叫び。
「うおっ、ちょっ、なにしとん和彦!?」
 良治が目を丸くしたのも、もっともだ。わざわざ手を伸ばして奴の足に踏まれにいったのだ。
 普通に考えればまずやらない行為。
 良治はその腐った思考回路から「こいつ実はMじゃね?」とかマジで疑ったはずだ。
 繰り返しになるが、本当に何を考えてあんなことをしたんだかまったく分からない。
 俺は「虫も殺さぬような」というより、事件を起こしたらワイドショーで
「あいつはいつかやると思った」と好き勝手に言われそうな、
 至って根が暗くて戦争映画やB級バイオレンスの悲惨かつ悪趣味な情景を何度も再生して
 鑑賞するタイプの思春期少年である。若気の至りが当年でさえ痛々しく思えるダメオタである。
 蛆虫一匹を見殺しにしたところで心が痛む道理もない。
 なのに。なぜか――手が動いていたのだ。
 激痛に喘ぐ掌の下、無事に守り抜かれた蛆は、悶え回る俺も知らぬげにのそのそと這っていった。
 良治と飽かず口喧嘩しながら元に直したコンポストへそいつが戻ったかどうか、
 蛆を見分ける能力のない俺にはどうにも知りようがないというか、
 たとえ知ることが出来たとして、どうでもいいことだった。

 どうでもいいことだった、はずなんだが……。
 翌朝、宅配便が届いた。両親が不在の折で、夏休みだからと惰眠を貪っていた俺は
 チャイムに叩き起こされ不機嫌になりながら受領のサインを汚い字で書いて、
 俺の字よりも小汚いダンボールを受け取った。
 中元シーズンだ。何か通販を頼んだ覚えもないし、父か母の知り合いが贈ったものだろう、
 と思いながら中身が気になる俺は宛名を見てたまげた。
 「木更津和彦 様」――俺宛だった。
 訝りながら差出人と品名を確認するが、どちらも空欄。
 怪しい。怪しすぎる。
 いかにもそこらへんで拾ってきた感じのダンボールが、覚えのない時期に送りつけられる――
 事件の予感がした。前夜に切断された手足が箱詰めで届くという推理小説を読んでいた分、
 箱を開けた途端に勢い良くぼろりと死体の一部が転がり出たりするんじゃないかって想像し、
 不謹慎にもドキドキした。
 小学生の頃、通信簿に「危機管理意識が薄いです」と書かれたくらい迂闊な人間ゆえ、
 迷いもせず爪を立ててガムテープの端を浮かせ、べりべり剥がして速攻で開封しちゃったわけで。
 中に入っていたのは。
 その、なんというか。
「……女の子?」
 だったのである。
 真っ先に目に飛び込んできたのは銀の髪。光の具合によっては白く透けそうなほど、
 濁りのない色合いをしていた。
 昔、従妹に借りて読んだ少女マンガか少女小説に雨のことを「銀糸」と喩えた作品があったが、
 それに合わせて表現すると、か細く静かにしとしとと降る雨のような髪――だった。
 自分で言っていてさぶいぼが立ちそうだけど、まあそんなテイスト。
 箱を埋め尽くすほど長い銀髪を戴く頭部には、黄金に輝く冠が乗っていた。
 ティアラ、とかいうんだっけ。やたらと繊細な造型をしていて、
 触ったらぽっきり折れるのではないかと不安になった。
 全体を覆う髪の下には服がある。服というか、ドレス?
 白くて薄くてヒラヒラのフリルが我が物顔でのさばっている、
 恐ろしいくらい少女趣味のデザイン。イメージは正に「王女様」のノリ。
 こんなの、描くのが面倒臭くてマンガにだって出てこないだろう、
 と確信できる気合の入った代物だった。
 最後に。
 そっと視線を上げて顔を窺う。
 寝ているのだろうか。目を閉じ、すうすう微かな呼吸音を立てている。
 睫毛が長く、すっと鼻梁の通った顔立ちは、あどけないながらも綺麗に整っていて、
 今まで肉眼で見てきた女子たちのどれとも似ていない。
 外人さんだ。初めて、生で見る、モノホンの外人ロリータだ……!
 と、感激しかけたが。これが本物なわけ、ないじゃん。思わず苦笑が漏れた。
 何で銀髪ロリがダンボールに押し込まれてうちに来るんだよ。そんなのありえないでしょ。
 これはきっとあれだ、うん、あれ。
 何かの手違いか、それとも悪質な目論見で業者が勝手に発送した超リアルで
 やや大きめのドールなんだ。
 最近もそんなアニメがあったじゃないか。引きこもりの眼鏡少年のところに
 本物ロリよりちょっと小さいサイズの少女人形が届いて……っていう。
 きっとそれの真似なんだ。クーリングオフの期間が過ぎたらガンガン請求が来るんだ。
 まいったなぁ。早めに連絡入れて変なトラブルに発展する前に片付けないと。
 差出人は書いてなかったけど、きっと中にこっそり納品書を紛れ込ませているんだよ。
 それを見つけなきゃ。
「こいつの下か……?」
 恐る恐る手を伸ばす。造り物とはいえ、こうも精巧だと、
 彼女いない歴がそのまま人生の長さに直結する童貞にゃ刺激が強すぎる。
 なんだか指先が震えてくるのも制御できず、さらさらの銀髪に触れる。

 柔らかい。ふわっと手が沈み、こちらの産毛を淡く撫でてくる感触に背筋がぞくっとなる。
 バカップルの男の方がキモいほどに女にくっついて髪を撫でたり
 頬ずりしたりキスしたりする気持ち――
 それが一瞬で理解できてしまって、おののいた。
 おいおい……髪は女の命とかほざくけど、心理的にはむしろ凶器じゃないか、これ……
 あまりの手触りの良さに当初抱いていた目的を失念し、なでなでさわさわすること約三分。
 はっとなって髪いじりを中断し、指を引っ込める。
 野郎、なんてことだ……知れず、歯噛みした。俺は職人芸ってものを甘く見ていた。
 改めて見直し、確信する。こいつはきっとレディメイドの量産品なんかじゃねえ。
 スイスで時計職人をやっていた盲目の老人が一本一本、
 ウィーン乙女の髪を手探りで植えていったとかなんとか、
 NHKのドキュメンタリィ班がやってきてインタビューするアレなんだよきっと。
 「なぜ目が不自由なのにこんな作業を?」と訊かれるのにやれやれって首を振って、
「私はね、目で見て小手先で植える髪は偽物だと思うんだよ。髪は乙女の命。
 乙女の命は、職人の魂で植えるものだ。たとえ私は目が不自由でも、
 魂は――空を舞う鳥のように自由だからね」なんてしたり顔で
 うまいこと言ったつもりのコメントを字幕表示するわけ。
 ダメだ、混乱して変な連想してきた。NHKはどうでもいい。
 問題はこの緻密すぎる造型のドールだ。ヤバい、だんだん欲しくなってきた。
 今までフィギュア狂いのオタ友をフレンチ風の鼻に抜ける呼吸でせせら笑っていたのに。
 現在、その地獄へ落ちる瀬戸際。
 金銭的に見てフィギュア道は修羅の道。ここで引き返すためにも、
 早く返送作業を進めねばならない。
 心を鬼にし、くわっと目を見開いて手を伸ばす。魔性の髪を掻き分ける。
 指紋の渦が滑らかな感触に浸される。
 服のところまで来たのだろう。なかなか心地良い手触りだったが、心を奪われるほどではなかった。
 どうやら俺は髪フェチの傾向は強くとも着衣フェチに関してはそれほど大した属性じゃないらしい。
 箱と少女の隙間に指を潜り込ませ、よっと持ち上げる。
「!?」
 え、えっと……
 な、な……なぁんかとっても温かい気がするのですがっ!?
 ひ、人肌? 最近のドールは人肌の温度を再現する領域まで歩を進めているのかっ?
 科学の進化っていうか、欲望に忠実な人間の熱意って恐ろしいねー。
 ホント。ねー。
 ……そういえば。箱を開けたとき、これの顔を見て「寝ているのだろうか」って自然と思ったけど。
 すうすう、寝息が聞こえた……というより現に今も聞こえてくる気がするけど。
 き、気のせいですよなあ? これも何かの機能だよね? ね?
 俺の「彼女ほしい願望」が投射されてドールに魂が吹き込まれたとか、そんなことはないよね?
「あの……」
 と少し掠れ気味の声が囁いたりしてるけど。
「こ、これもボイス再生機能とか……」
「もしもし……?」
 見詰める先で。唇が動き、眉根は寄り、目は開かぬままながら「訊ねの表情」を形成していた。
 手には依然として温もりが伝わってくる。
 これも……表情をつくる機能?
 って、いくらなんでも機能高すぎるだろ。これが出来るならなんでホンダがあの程度なんだ。
 そろそろ現実逃避はやめた方がいい。認めねばならない。現実とは思えない事態を。
 これは――この子は――よく出来た、精巧極まりないドールなんかじゃなくて。
「お訊ねしてもよろしいですか……?」
 と伺われ。
「ハイ」
 反射で生返事。すると女の子は――ダンボールで箱詰めにされた、
 真実「生きている」少女は!――
 俺の腕の中で、くてんと首を横に寝かせた。
「いつになったらキスをなさるんですの……?」

 何かに焦れた女の子がキスをせがんできたら、そりゃ俺だって歯が当たるのも構わず
 鼻息荒らげてぶちゅうっと行くことは請け合いですよ。
 あくまで、理解の及ぶ日常範囲での出来事だったなら。
 さすがにこの状況では戸惑うより他ない。
「はあ……キス、ですか……?」
 と疑問文に疑問文を返してしまう。
「ええ。だって、こういう場合、殿方が接吻で起こしてくれるのが
 ロマンスというものなんでしょう?」
 こういう場合ってどういう場合なのか、きっちり説明して欲しかった。
 だけどもそれをうまく口に出すほどは頭が回らなかった。「はあ……」と答えるのみ。
「私、爺やにそう習いましたわ」
 言い切って、少女はやけに自信ありげな笑みを浮かべた。
 目を閉じたまま、猫口で「ふふん」と勝ち誇ってみせる。何でそんなに得意げなのだろう。
 綺麗で可愛い子を抱き上げた状態で、
 ちょっぴり胸が高鳴らないでもないシチュエーションだったが。
 疑問点が多すぎる。純粋に「ふにふにしたおにゃのこだー、わーい」と楽しんでる場合ではない。
「アノ、チョトイイデスカ?」
「はい? ……なんで急に片言なんですの?」
 しまった、改まった口調で質問しようとして、相手が外人さんっぽいから
 つい怪しげな日本語を発音してしまった。
 さっきから流暢に喋っているし、普通でいいのだろう。よく分からんが。
「一つ、いえ二つ……いっそいくつかお聞きしたいんですが、よろしいでしょうか?」
「ええ、なんなりと」
 どんとこい、とばかりに胸を張る女の子。背筋を利用したからか、手に背中の筋肉が撓る感触。
「まず知りたいのは、えっと……」
「ああ! 私の名前ですのね? ごめんなさい、申し遅れましたわ。私は……」
「いや名前は後回しで良くて」
 言葉を遮り、さっきから気になっていたことをガツンとぶつける。
 髪で覆われていたこともあるし、てっきりドールだと思い込んでたからスルーしたけれど――
 さっきまで箱の中にきっちりと詰まっていた彼女の肩、それに腰をじっと眺め。
 勇気を振り絞り、口にする。
「なんで――手足がないんですか?」

 少女の四肢は欠落していた。

 肩から先の布地はひらりと重力方向に垂れ。腰の下はスカートも何もなかった。
 服の裾が股間を隠していた。
 だからこそ宅配できるようなダンボールに収まったし、モヤシの俺にも軽く持ち上げられた。
 切断された手足が送りつけられる、昨日読んだ推理小説の逆。
 両手両足のない女の子が、俺宛で送られてきたのだ。
 震える声で訊く俺に対し、銀の髪と金の宝冠とフリフリドレスで装飾された美肌少女は
 きょとんとした表情で。
「生まれつきですわ」
 何の屈託もなく返答した。
「ああ、そう……生まれつき、ですか……」
「そうですの。あと、」
 目も見えませんの――って。
 瞼を下げた顔をにこやかに綻ばせ、ころころと笑った。

 少女は「フォイレ」と名乗った。名前だけ。姓はないらしい。
 なぜかと問えば。
「私、蛆界の王女ですから」
 さらりと意味不明なこと言われた。
「……租界の王女?」
「『蛆』の『そ』ですわ。蛆の世界では今も王政が続いておりますの」
「いや、待てよ、ストップ」
「はい?」
「なんでここで蛆が出てくるんだ?」
「なんで、も何も……私は蛆虫ですわ」
 またもやさらりと言い切った。
「え? 文脈無視していきなり自己卑下?」
「し、失敬ですわ! なんで卑下とか言われるんです!?
 う、蛆虫が蛆虫と名乗って何が悪いんですの!?」
 突如激昂した。肩を震わせ、陶磁のように白い頬へさっと朱を昇らせる。
「だ、だいたいですねえ!!」
「は、はい!?」
「あなた、どういう謂れがあって蛆虫を愚弄の対象になされるのですか?
 お、おかしいでしょ!?世の中他にも種々様々な虫が存在するうちで、
 どうして私たちだけ名指しで罵倒なさるんですか!?」
 首を振り、髪を乱してまくし立てる。何かに憑かれた様子で、延々と。
 やべー。この子……電波?
 ダンボールに詰まってる時点でまともじゃないとは分かり切ってたが。
「死体に湧かれるのがそんなにお嫌なんですかっ!?
 しょ、食物連鎖って概念、知らないんですかあなた!?」
「どうどうどう、落ち着いて落ち着いて」
「私は……っ! 悔しくて悔しくて……っ!」
 開かぬ瞼の下からぼろぼろと大粒の涙をこぼした。
 それは薄紅色に染まった頬に筋を引き、顎の先で溜まって雫となった。
 んー、あー。いくら電波でも、可愛い子を泣かすとなーんか罪悪感が……。
「あー、よしよしよし。分かった、分かったからほら、もう蛆虫バカにしないから。
 泣き止めよ、な?」
 小さい子にするみたいに懸命に頭を撫でて言い聞かせる。
 ぐすっ、ぐすっ、と鼻を鳴らし、涙が止まるまで五分ほど。
 腕も疲れてきたが、離すわけにもいかず我慢した。
「ごめん、なさい……つい……カッとなってしまって……」
 犯罪者の自供じみたことを言いながら、鼻の鳴り方も「すん、すん」程度に収まってきた。
 ホッとしつつも、彼女――フォイレという名乗りも果たして本名なのか――の電波発言に
 内心首を傾げる。
 思春期の女の子が「今のわたしは本物じゃないの。本物のわたしは○○よ」
 とか言い出すのは中年男性がオヤジギャグを飛ばすようなもので
 どうにもならない宿痾だという話は聞いたことがある。
 しかし、その場合○○に当てはまる単語は大抵理想の高さを象徴して
 聞く者を失笑させるチョイスになるそうで、いくらなんでも生まれつき手足がなくて
 盲目だからって蛆虫とか言い出すのは――
 うーむ。どうなんだろう。身近に肢体不自由者はいないし、判断不能の問題だ。
「というか、この子がうちに来た理由って……?」
 思わず口ずさんでいた言葉を、フォイレ(便宜上こう呼ぶ)は耳ざとく拾い上げた。
「和彦さんを伺った理由ですか?」
 和彦さん和彦さん和彦さん和彦さん和彦さん和彦さん和彦さん……
 こんな状況下とはいえ、生まれてこの方、年頃の婦女子に
 事務的な呼び出し以外で発音されたことのない名前をいともたやすく口にされ、
 不覚にも涙ぐみかけた。
「それはですね、」
 目が見えないからか俺のそんな様子に気づく素振りもなく、フォイレは満面の笑顔。
「もちろん――恩返しです!」


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