教授と助手とロリコンの微笑み 第2部 第2話
[bottom]

まだ朝の6時だというのにたくさんの家族連れで電車は満席状態だ。
夏休みが始まって最初の日曜日だからなのだろう、一様にテンションが高いようだ。
まあ無理もないだろう。この先にある海水浴場は毎年、夏になると何万人と
集まる日本有数の海水浴場だからだ。
朝早く行って場所取りをしようと考えるのは当然といえば当然か。

「ちょっと、樹。」
呼ばれたのでそちらを向くと、隣にちょこんと座っていた弥生が不満そうな顔をしている。
「こんな朝早くからこんなにいるのか?しかも皆行き先は同じか?」
周りを見渡してみると、気の早い家族なんかはもう浮き輪やビーチボールなどに空気を入れて
盛り上がっているようだ。
「ええ、やっぱり早く行かないと場所がなくなっちゃうんですよ。それにこの先に海水浴場は
1つしかないですから目的地は皆同じでしょうね。」
それを聞いた弥生は疲れた顔をして
「なんだか行く前にもう疲れてきたわ…。」
そういえば弥生さん、出発前にお弁当作る為にかなり早く起きてたっけ。
弥生さんの傍らに置いてある包みがたぶんそうだろう。
「でも弥生さん、お弁当持ってきたら荷物になっちゃうからご飯は現地で食べた方が
良かったんじゃないですか?」
それを聞いた弥生は目をカッと見開き、
「馬鹿をいうな!現地で食べたら高くつくだろうが!なら少々荷物になっても弁当を作った方が
安くつくというものだ。わかったか?」
あまりの気迫に樹は
「気をつかっていただいてありがとうございます。」
と言うのが精一杯だった。
それを聞いて弥生はよろしい、と機嫌を直して周りをキョロキョロ見たり窓を眺めたりしていた。
そんな弥生を見ながら樹は考えた
(口では何だかんだ言っても、お弁当を用意したということはやっぱり楽しみなのかな。
とりあえず心配事といえば…)
チラッと樹は自分の鞄を見た。
(なるべく弥生さんから目を離さないようにしなくちゃ。)
窓の外を見ると、海岸線が見えてきてもうすでに人がちらほらと来ているようだ。
「おー、ここの海岸は初めて見たけど結構綺麗だなー」
弥生は感嘆して魅入っているようだ。
たしかにここの海岸線は大きく曲線をえがいていて見た目が綺麗で、しかも湾の中にあるために
波も静かで海水浴をするには絶好の場所だ。
しばらく外を見ていた弥生が急に振り向いて
「そういえば樹、家出る前に誰かに電話掛けていたのか?」
「え?電話?…ああ、晴香ちゃんに海に行くって電話したんですよ。」
それを聞いた弥生はムスッとした顔をして
「なんでわざわざ連絡したんだ?向こうは向こうで忙しいんじゃないのか?」
そう、晴香は提出物の修理で、あの実験棟の爆発からずっと篭っているのだ。
樹はちょっと苦笑しつつ
「本人が行ける行けないに関係なく連絡しとかないとあとで大騒ぎになるんですよ…
前に黙って旅行に行ったら、帰った早々「なんで黙って旅行に行くのよー!うわーーん!!!」
なんて大泣きですからね。それで電話したら
「あとで追いかけるから!!」って言ってたので来ると思いますよ。」

「そう…来るの………。」
それから暫く弥生は黙ったままだ。
(あの挙動不審者、来なくていいわよ。せっかく夏の海で樹と二人っきりですごせると
思っていたのに…)
そう考えていた弥生は知らず知らずのうちに不機嫌になりこめかみに青筋が走り、
目は鋭くなっていった。
「あ、そうそう晴香ちゃんには弥生さんのことは黙っていた方がいいですよね。」
そう言う樹に対して弥生は
「もちろんよ!絶対しゃべらないで!!」
つい語気が荒くなってしまい気まずくなったが、弥生はまた窓の外を眺めていた。
(だいたい樹も樹よ。私の気持ちなんか何にもわかってないんだから……)
弥生は遣る瀬無い気持ちのまま物思いに耽っていった。

「終点〜、終点〜、お忘れ物のないようにご注意下さい。」

「ふう〜やっと着いた〜。」
「本当に電車の乗客、全員降りたわね…」
自宅から電車で1時間掛けてやっと目的地に着いた。
駅の前はもう海岸線が広がっていて、すでに家族連れがパラソルなどを広げたり、
子供が海に飛び込んでいたりと夏の砂浜らしくなってきた。
「あ、そうそう弥生さんこれかぶって下さい。」
そういうと樹は弥生の頭に帽子を被せた。
「な、なんだこれは?」
それは少し小さいながらも、ブルーのリボンが付いた可愛い麦藁帽子だ。
「水着は教授から借りましたけど、帽子は無かったと思って昨日買ってきました。
…まあ紫外線対策ですよ。サイズはどうですか?」
「あ、ああピッタリだよ………あ、ありがとう…」
それだけ言うと弥生は深く帽子をかぶった。
(なによ、突然プレゼントなんかしないでよ!びっくりしたじゃない!…でも……嬉しい…)
「さ、ここで立っててもしょうがないですし、目的地の海の家はすぐそこですからいきましょ。」
「うん!」

「ちょっとーー!まだ着かないの?」
「すいません晴香様、この渋滞では…」
もう何度聞いたことだろう。そうすぐに渋滞を抜けられるわけはない。分かっている。
でも気が焦ってじっとしていられない。早く、早く樹さんの胸に飛び込みたい。
先週の爆発以来樹とは電話でしか話が出来なかったわデートは途中で中止になるわ
提出物は壊れるわでまったくいいことがなかった。
だからこそ、この海で今までの鬱憤を晴らそうとしていた。
(樹さん、ここまで私は我慢したんだからトコトン付き合ってもらうわよ。夜は徹夜で
頑張ってもらうんだから。もちろん生でね。それを海にいる間ず〜〜っとやれば今度こそ
愛の結晶が………うふふ。あ、もちろん婚姻届も持ってきたからバッチリね。)
「晴香ちゃん、晴香ちゃんってば〜。」
物思いに耽っていたら誰かが体を揺すっていた。
「な、なに?だれよ?」
「大丈夫?生きてる?」
よく見ると見慣れた顔があった。
「あれ?麻奈美?どうしたの。」
すると心配そうな顔をして
「それは私のセリフだよ〜、ソファーに座ったと思ったら目開けながら寝てるんだもの〜、
やっぱり海に行くのは無茶だよ〜」
無理もない、提出物の修理のために不眠不休で頑張っていたのだ。
でもその甲斐あって夏休みまでにはなんとか目処がついて、こうして樹さんのいる海に行けたのだ。
「せめてなにか冷たい物でも飲も〜よ、なんでもあるよ〜?」
「そうね…なにかお茶貰える?」
麻奈美は冷蔵庫から緑茶を渡した。
「それにしても…豪華ね…このキャンピングカー。」
「え〜?そお〜?」
ゆうに10人は入れるリビングになんでも作れるキッチン、トイレにシャワー、
果てにはホームシアターまで完備というとんでもない代物である。
「パパに聞いたらこれしかないって…」
「ちょっと大きすぎるけど別にいいわよ。」
まあ私としては寝床さえあればいいんだけど…これは大きすぎよ。
「それよりも麻奈美にここまでしてもらって感謝の言葉もないわ。」
「なに言ってんの〜、私たち親友でしょ〜、それに私、晴香ちゃんのことだ〜いすきだもん。」
「そ、そう…」
(女に好きって言われてもな…)
どうやら高速道路は少しづつ動き出したようだ。
「これなら午後には着けそうね。それまで寝るわ。」
「あ、じゃあ隣で寝ていい〜?」
(なに気持ち悪いこと言ってんのよ!…とは言えないか)
「別にいいわよ。」
「わ〜い、やった〜!じゃあ〜おやすみ。」
そう言うと麻奈美はすやすやと晴香の隣のソファーで寝てしまった。
(全く疲れる奴ね…おっと私も体力回復のために少し寝るか…樹さん待っててね今行くから)

 

「ここですよ。」
樹が案内した海の家はちょうど海岸の真ん中あたりにあり、なかなかいい場所にあった。
「海の家…深海魚ぉ?」
店の前ののぼりには「海の家!深海魚」と書いてあった。
「ああ、ここのおやじさんが深海魚が大好きなんで、店の名前もそのものズバリにしたんです。」
「はあ…」
樹は中に入っていって
「おやじさーん、樹でーす!」
すると奥から50代ぐらいの男性が出てきて
「お〜、樹か?元気にしてたか?ん?」
「まあぼちぼちですね。今年も宜しくお願いします。」
どうやらこの海の家のオーナーはなかなか気さくな人のようだ。
ふと、オーナーと弥生の目が合った。
「お?なんだ樹、いつの間に結婚して子供作ったんだ?なかなか可愛い子じゃないかー!」
えーと、どう説明しよう、と悩んでいた時、弥生が入ってきた
「おはようございます、私こちらの佐藤樹さんの従妹の朝日夕子と言います。
今回わがままを言って付いてきましたが、ぜひ樹さんのお手伝いをしたいので宜しくお願いします。」
あまりの堂々とした挨拶にオーナーも樹もなにも言えなかったが、オーナーが笑い出した。
「いやーお穣ちゃんいいねー、気に入ったよ。人手は多いほうがいいからね。
わかった!それじゃあお願いするよ。」
「ありがとうございます。頑張ります!」
「よし、二人とも持ってきた水着に着替えて、上からこのエプロンを掛けてね。」

開店してから数時間…

「樹くん、3番テーブルに焼きそば3つ!」
「はいっ!」
「オーナー、10番テーブルにいちご2に宇治金時2!」
「いらっしゃいませー、空いてる席へどうぞー!」
天気も良いし、日曜日ということもあってか満員御礼状態だ。
樹も弥生もまったく休むことなくお客さんを捌いていった。
店が一息つけたのは2時すぎだった。
「お二人さん、なんとかお客さんの波も収まったから今の内に休んどきな。」
見るとあれほどいた、お客さんも疎らにしかいなかった。
「そうですね、じゃあ弥生さん少し遅いお昼にしますか。」
「そうだな、そうさせてもらおう」
店の軒下に座って、弥生手作りのお弁当をひろげた。
さすが料理の腕は一流なので、色とりどりのおかずは見ただけで食欲をそそる物ばかりだ。
「うわ〜、どれも美味しそうですね、じゃあ、いただきます。」
「うん、いっぱいあるからどんどん食べてくれ。」
見た目も美味しそうだが、実際口に入れると味も完璧だった。
「うん!この卵焼きはおいしいですね。このおひたしもいけますよ。」
夢中になって食べていたら熱い視線を感じた。
見てみると弥生が顔を真っ赤にしながら、フォークに刺した鳥の唐揚げを樹に向けて
「い、い、い、樹………あ、あ、あーん!」
え、え!弥生さんなにしてんですか?そういうキャラじゃないと思ってましたが…。
樹が戸惑っていると、弥生が堪らずに
「樹!いいからあーんしろ!!」
「はいっ!」
あまりの気迫に押されて思わず口を開けた。
その瞬間、電光石火の早業で口の中に唐揚げを押し込まれた。
「どうだ?うまいか?」
外はカラっと、でも中は程よく火が通っていて、噛めば噛むほど肉汁が出て味が
染み出してくる…ん、これは!
「どうした?急に黙って…不味かったか?」
「いえ!とんでもない!絶品ですよ!とても美味しいです!あ、もう一個下さい」
それを聞いた弥生はこれ以上ないほどの笑顔をした。
「そ、そうか…気に入ってもらえて嬉しいよ。あ、もう一個か?はい、あーん。」

 

午後になっても海岸は人が減る様子はない。
「それにしても弥生さん、お客さんにモテモテでしたね。」
「いい迷惑だ!!」
そう、ちっちゃい女の子がウェイトレスをしている、という評判が広がり一目見たさで
お客さんが押し寄せてきたのだ。
たしかに贔屓目に見ても、ちっちゃくなっても弥生さんは可愛いから評判になってもおかしくないな…
「そういえば晴香ちゃん遅いな…どうしたんだろ?」
時計を見るともう3時を回っているが、まだ電話すらないということはまだ移動中なのだろう。
すると、食べ終わった弥生が立ったと思ったら樹の手を握って
「せっかくきたんだ、少し遊ぼうか。」
そう言って樹を海に引っ張っていった。
「ち、ちょっと弥生さん、そんなに引っ張らないで」
(五十嵐晴香…来るなら来なさい!イニシアティブは私が握ってんだから!!)

「なんだあれは?」
「ずいぶんでっかいバスだな…」
駅前にとても大きいバスが止まってる。
近くにいた人が見ていたら、突然入り口が開いた。
何事かと見ていたら、1人の女性が降りてきた。
「麻奈美お嬢様、それではいってらっしゃいませ。」
「うん、終わったら電話するから。」
麻奈美と呼ばれた女性はちょっと肩までかかったセミロングレイヤーの髪、人懐っこそうな目、
抜群のプロポーションを際立たせる花柄模様のワイヤービキニを着て、ゆっくりと階段を下りてきた。
「晴香ちゃ〜ん、早く〜。」
「今行くわよ!」
晴香と呼ばれた女性はミディアムレイヤーの髪に、自己主張が激しそうなキツイ目、
細身ではあるけれど起伏のないボディーラインに、白いワンピースの水着を着て、走って降りてきた。
「晴香様、どうかお嬢様を宜しくお願いします。」
バスの運転手は、心配そうに晴香にお願いしてきた。
晴香はちょっと考えて
「そんな心配は無用だと思うけど…一応わかったわ。」
それを聞いて運転手は安心したのか、深々と頭を下げてバスに戻っていった。
ざっと周りを見てみると、あまりの人の多さにウンザリしたが、ここに愛しい愛しい樹さんが
いると思うと晴香は自分のアソコが濡れるのを感じた。
(樹さんと同じ場所に来たって思うだけでこれじゃ…会ったら我慢できないわね…
そうね、更衣室で軽〜く駅弁スタイルで…あん、樹さん、そんなに激しくしちゃ…)
「晴香ちゃん!晴香ちゃん!!帰ってきて〜!」
「はっ!」
身を捩りながら口から涎を、アソコから愛液を垂らしながら笑う姿は、傍から見ると
狂人にしか見えないだろう。
(いけないいけない、またアッチの世界にいっちゃった。)
「よかった〜帰ってきて…晴香ちゃん。佐藤さんのいる所ってどこ?」
「え、え〜と確か…「海の家 深海魚」って言ってたわね。」
周りを見渡してみると海の家は何件もあってここからではよく見えない。
「とにかく海まで行ってみるか。」
晴香は海岸へ歩き出していき、その後ろ姿を麻奈美が見ていたが、その目はトロンとしていた。
(晴香ちゃんと遊んで、晴香ちゃんとカキ氷を食べて、晴香ちゃんと一緒にシャワー浴びて、
晴香ちゃんに添い寝して、晴香ちゃんと…晴香ちゃんと…晴香ちゃんと…晴香ちゃんと…)

 

「樹、うりゃ〜!」
「うわっ、冷たいですよ弥生さん!」
午後になって若干人が減ってきたので、樹と弥生は海に入ってはしゃいでいた。
「おーい、樹!ほら海星だ。あげる。」
「うわっ、要らないです!」
しかし弥生のハイテンションは止まらない。
ビーチボールで遊んだり、イルカの浮き輪に乗ったり、水をかけっこしたり…。
だけどさすがに樹も疲れてきたので
「弥生さん、ちょっと休みましょ。お店も気になりますし…。」
「そ、そうだな…」
弥生はちょっと不満そうだが、渋々了承した。
海から上がって弥生は砂浜に腰を降ろした。
「ふう…。」
「弥生さん、ちょっとお店の様子を見てきますので、ここで待ってて下さい。」
そう言って樹はお店の方へ歩いていった。
一人になった弥生はむぎわら帽子を被り、まだ喧騒とした海をぼーっと見ていた。
(あー楽しかった、こんなに遊んだのは久しぶりね。これもちっちゃくなって樹
と同棲したお陰ね…だからって教授に感謝しないけど)
そんなことを考えていたら樹が帰ってきた。
「おやじさんがまだ遊んでてもいいって。どうしますか?」
「そうだな…じゃあ」
弥生が言い掛けたその時、遠くからだれかがこちらに走ってくるようだ。
周りの人を蹴散らし砂塵を巻き上げて走る姿はどっかで見たような…。

「樹さーーーん!!会いたかったよーーー!」「晴香ちゃん?」
晴香は樹を射程圏内にとらえると、ダイビングボディプレスをかけてきた。
「ぐふっ、は、晴香ちゃん久しぶり。」
見ると晴香の目は大きい隈があったが潤んでいた。
「樹さん!樹さん!樹さん!樹さぁん…淋しかったよー!ああ…樹さんの匂いだ。
もう離れないから。ん〜!」
我慢できないのか、晴香は樹の頭を掴んでお互いの唇を合わせてきた。
「ちょ、晴香ちゃんいきなり…」
しかし突然二人の体は引き離された。
「なにやってんのよ!!こんな所で!!」
見ると晴香と樹の間に入って引き離した弥生が、晴香を睨み付けた。
最初なにが起きたか解らなかった晴香だったが、邪魔されたのが解った途端凄まじい形相になった。
「ちょっと!なに邪魔してんのよ!このチビ!」
ただでさえ踏んだり蹴ったりなことばかり続いた晴香からしてみれば、
やっと愛しい樹との愛の語らいが出来ると思っていた矢先にいきなり
邪魔が入れば憤然たる思いだろう。しかしそれは弥生も同じだった。
「チ、チビですってぇ!!アンタこそ何いきなりキスなんかしてんのよ!!大体…」
そこで一旦切って弥生は晴香の胸をじーっと見た
「な、何見てんのよ。」
「……フッ、AAのくせに。」
弥生は鼻で笑って自分の胸を突き出して強調して見せた。
明らかに子供に負けている胸を指摘された晴香は顔を真っ赤にして歯軋りをした
「樹さん!!なんですか?このクソ生意気なチビは!」
「あー……」
正直には言えないし、どうしよう。と、弥生さんを見たら目が合った。
(まかせとけ)
そう目で語った弥生は晴香の方を見て
「よーく聞きなさい、私は樹の家に同棲している従妹の朝日夕子よ!」
「な………………………」
(イマコノチビハナンテイッタ?ドウセイッテイッタ?ドウセイッテナニ?ドウセイ?
ドウセイ?ドウセイ?どうせい?同棲?同棲!!!!!!!!!)

次回第三話「皆のネガイ」


[top] [Back][list][Next: 教授と助手とロリコンの微笑み 第2部 第3話]

教授と助手とロリコンの微笑み 第2部 第2話 inserted by FC2 system