生きてここに… 本編 14章 X
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ふ・・・・・ふふ
あははははは!
どうしてかしら・・・・・痛みがない
先ほどのことで指は折れていた
なのに痛みなどない
私は折れ曲がった指を自分で伸ばした
お腹も青くなっていた
さすが私が選んだ人・・・・
でもね、いくら痛みを与えても私は引かない
身体中に電流みたいのが走る
ダメじゃない・・・・あなたたちは私がもいであげる果実なの
皮を剥ぎ取って中の実を食い散らかしてやるの
のこったカスを仁さんに見せて一緒に笑うの
なんて醜いんだってね・・・・
どうしてそんな目をするの?
私とあんたたちとでは踏んでる地面が違うの
吸っている空気が違うの
ダメじゃない・・・・人間様にはむかったら
あなたたちは人間様の血になり肉になるの
ダメじゃない・・・・食料は食料らしくしていなくちゃ
はむかったらね、ポイって捨てられちゃうの・・・・ゴミ箱にね
その後は腐っていくのが運命なの
だから美味しいうちにずたずたにして食べてあげるの
ナイフで裂いて・・・・
だから・・・・・じっとしてなさいよ!

 

バカのように突っ込んでくるあの女
私は手をちょっと引いてそのまま突き出す
「きゃあ!」
肩先に剣先が少し食い込む
あは、食い込んだ・・・・・あ、はは・・・・・く・・・・ははは!
ああ、気持ちいい・・・・・こんなに気持ちいいことがあるなんて
でも突き刺すことが出来なかった
もしその胸に突き刺すことができたら
ああ、どれだけの快感が私を襲ってくれるのかな?
転がるあの女とは別方向からもう一人がやって来る
あの子もほんとに美味しそう・・・・
あなたも切り刻んで飲み込んであげる
突き上げた刀をよけた・・・・
なるほどバカじゃないみたいね
でもね、果実はその皮を剥いでこそ美味しくなるの
だから逃げちゃダメよ・・・・
味合わせて・・・・あなたの実を・・・・
体当たりしてくる
そのままスタンガンを私に押し当てようとする
無駄よ・・・・無駄なの
そのモーションの間に私は逆手に持った刀を目下の子に突き降ろした
とっさの反応で後ろに下がったけど・・・・
残念ね・・・・わずかに感触があった
見ると背中あたりを抑えようとしている
ああ、美味しそう・・・・はやく食べたい
「香葉!これ以上二人を傷つけたらぶっ殺すぞ!」
どうしたの?なにを必死に叫んでるの?
殺す?ああ・・・・あの子達のことね
いいわ・・・・あなたが望むなら私はなんだってしてあげるわよ

 

私が再び刀を構えると二人はニカっと笑んだ
なにを嬉しそうにしているの?
私があなたたちを・・・・
「私たちの勝ちよ・・・・負け犬さん」
負け犬・・・・負け犬?
どういうこと?
「愛の勝利よ!負け犬さん!」
気づくと二人の後ろに何人もの同じ服を着たのが居た
銃を構えている
後ろにだけじゃない・・・・反対側にも・・・・
そう、邪魔するのね・・・・みんな・・・・みんな私の敵よ!
だったら壊してあげる・・・・・
あは・・・・あ、ははははは!


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