生きてここに… 本編 第14章
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ふ・・・・・ふふ
あははははは!
どうしてかしら・・・・・痛みがない
学校での一件で指は折れていた
なのに痛みなどない
私は折れ曲がった指を自分で伸ばした
お腹も青くなっていた
さすが私が選んだ人・・・・
でもね、いくら痛みを与えても私は引かない
身体中に電流みたいのが走る
ダメじゃない・・・・あなたたちは私が狩る汚い雌犬なの
皮を剥ぎ取って道端に捨てるの
のこった亡骸を仁さんに見せて一緒に笑うの
なんて醜いんだってね・・・・
どうしてそんな目をするの?
私とあんたたちとでは踏んでる地面が違うの
吸っている空気が違うの
ダメじゃない・・・・人間様にはむかったら
あなたたちは人間様にはむかったら
まして私の仁さんに手を出すなんて
その汚れた手で・・・・
ダメじゃない・・・・雌犬ふぜいがあんな風に人間様に媚びるなんて
お仕置きしてあげる・・・・・仁さんを汚した罰よ
仁さんを惑わした罰よ・・・・
ずたすたに裂いて皮を剥ぐの
そのあと気づきなさい
どれだけ手を伸ばしたって汚れた雌犬では人間様に手が届かないって事を
これはね、神の制裁なの
正当な権利なの
だってそうでしょ?
あはは・・・・・あはははは!
あは・・・・・・ふふ・・・・・・あはははは!
壊してあげる・・・・あなたたちのすべてを

バカのように突っ込んでくる雌犬の一匹
私は手をちょっと引いてそのまま突き出す
「きゃあ!」
肩先に剣先が少し食い込む
あは、食い込んだ・・・・・あ、はは・・・・・く・・・・ははは!
ああ、気持ちいい・・・・・こんなに気持ちいいことがあるなんて
でも突き刺すことが出来なかった
もしその胸に突き刺すことができたら
ああ、どれだけの快感が私を襲ってくれるのかな?
転がる雌犬とは別方向からもう一匹がやって来る
あの雌犬はクラスメイトの
馴れ馴れしい態度が気に食わなかった
自称婚約者の雌犬の次に殺してやりたいのはこの雌犬さん
あなたも切り刻んで捨ててあげる
突き上げた刀をよけた・・・・
なるほどバカじゃないみたいね
でもね、所詮雌犬は雌犬なの
どれだけあがいても雌犬程度じゃ私には勝てないの
体当たりしてくる
そのままスタンガンを私に押し当てようとする
無駄よ・・・・無駄なの
そのモーションの間に私は逆手に持った刀を目下の雌犬に突き降ろした
とっさの反応で後ろに下がったけど・・・・
残念ね・・・・わずかに感触があった
見ると背中あたりを抑えようとしている
ああ、気持ちいい・・・・・動物虐待がこんなに気持ち良いなんて
思わす絶頂しそうになっちゃったわ
「香葉!これ以上二人を傷つけたらぶっ殺すぞ!」
どうしたの?なにを必死に叫んでるの?
殺す?ああ・・・・・・この雌犬たちのことを殺せって言ってるのね
いいわ・・・・あなたが望むなら私はなんだってしてあげるわよ

私が再び刀を構えると雌犬共はニカっと笑んだ
なにを嬉しそうにしているの?
私があなたたちを・・・・
「私たちの勝ちよ・・・・負け犬さん」
負け犬・・・・負け犬?
どういうこと?
「愛の勝利よ!負け犬さん!」
気づくと二人の後ろに何人もの同じ服を着たのが居た
銃を構えている
後ろにだけじゃない・・・・反対側にも・・・・
そう、邪魔するのね・・・・みんな・・・・みんな私の敵よ!
だったら壊してあげる・・・・・
あは・・・・あ、ははははは!


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