もし、神様がいるのなら……。 外伝 『星を見てれば』 第14回
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私は一人おしおきを開始する。
だってあいつらは私の純也くんに手を出そうとしたんだもん。これは私の当然の権利よね?

一人目をパスした後(一人目は友達だったので、特別に階段からつきおとすだけで許してあげた)、
二人目にとりかかる。

とは言ってもおしおきはとても簡単だ。人通りの少ない交差点で、
信号まちしているターゲットの背中を押してあげるだけ。
そして、運よく丁度ターゲットは信号まち。
私は周りをよく確認する。……よし、誰もいない。
私は静かにターゲットの背後に近付く。
あっ、ターゲットも私に気付いたみたい。
でも、惜しかったね〜。もう少し早く気付けたら助かったのに。
私はターゲットを優しく押してあげた。
ターゲットは驚いた顔で私をみる。私は最高の笑顔でターゲットを見送る。
ターゲットはトラックの車輪に巻き込まれた。
腕や足が有り得ない方向に曲がる。
あはは、まるで人形みたい。
すぐに血が噴水みたいに吹き出し私の顔を汚したが、気にならない。
それほど私は目の前の光景に夢中なのだ。

うあ、今手首が飛んだ。

あ〜あ、ぐちゃぐちゃ。もう助からないだろうなぁ。
まっ、顔見られちゃったし、死んでくれた方が私にとっては都合いいんだけどね。

さて、おしおきも終わったし、家に帰ろ。

私は、かえり血もぬぐわずにその場を後にする。続々とあつまる野次馬に横目に見られながら。


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