広き檻の中で mixture world mixture world 10
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(お、おい。聞いたか?)
(ああ……晋也の奴、春校の女子に愛してるだってよ)
(きゃー!校門の前でやっるぅ。)
(私晋也君密かに狙ってたのになぁ)
「せん……ぱい…」
おうおう。皆聞いてたなぁ。はは!ここに史上最強のバカップル誕生だい!!
ここまできたら怖いもんなし。皆が見るど真ん中で、志穂に口付けする。
(((((!!!!!!!)))))

「行こう!志穂!!」
「…うん!」
いざ!我等が愛の巣へ!!(ボロアパートもなんのその)
俺は志穂の手を引き、衆人ども溢れる舞台を掻き分け、走り出した。サボり万歳!!ビバサボり!!
家に着き、中に入る。嗚呼…いかん……
「ふー……皆の目の前であんなことするなんて……恥ずかしいじゃない……もう。」
「………」
「…晋也?どうし……」
クワッ!!
俺の理性、完全崩壊。あとは本能のまま動くだけです!脳隊長!!!
「春校の制服ぁぁぁぁぁ!!!!!」
「きゃあ!!!」
そのままベットにマウントポジション!
前から春校の制服は気に入ってたため、もはやこれは天の恵みとしかいえん。良かった………正しい生き方してきて………







「……あ、あんたねえ……こっちは初めてだってのに………いきなり四連戦全部中出しって………
この、鬼畜!痛くて動けないわよ!!」
「わ、ワリィ……加減が分からんかった。……俺も腰いてぇ……明日も学校休もっかな。」
いや、そしたら更に疲れるな。性欲バランスがおかしいヨ!
「……着替えもないし、疲れたから、今日は泊まってくわ。」
「え?親は?」
「あんたと同じ、一人暮らしよ。」
「さいでっか。」
だあぁ……眠くなってきた。
「まぁ……その…あんたさえよければ……一緒に住んでもいいんだけど………」
「………」
「ねえ、聞いてるの?晋也?晋………」
「ZZZZZZZ…………」
「オボエテロヨォー」
声は怒りながらも、添い寝する志穂の顔はうれしそうだった。

〜朝〜

リズミカルな音で目が覚める。なんだ?いつの間に俺の目覚ましは肩叩きの音になったんだ?……むう。
あの千円時計にそんな機能がついていたとは………
のっそりと起き上がり、時間を見る。が、まだ六時半だった。……一時間も早く設定したっけ?昨日。
「あ、おはよ。」
違った。肩叩きの音の正体は、包丁での料理の音だった。

まぁ、それだけでも転げるほどの絵なのだが、さらに裸Yシャツときた。俺の制服………着替えが無い
からってそれは………反 則 だ!!
「ビバ!!裸Yシャぁばびゃふっ!!!」
残念!飛び付いた瞬間、張り手で吹き飛ばされちまった。着地に失敗したカエルのように、無様に倒れる。
「ぐぅ…」
「あんたねぇ……一晩寝ただけで良くそこまで回復するわね………こっちはまだ痛いってのに………」
自分でもそれには呆れる。まあ、インポよりいいだろ。うん、ポジティブポジティブ。
「もうすぐできるから向こうで待ってて………」
「いや、志穂。前菜はいい。俺はいますぐメインディッシュを食らいたいんだ。だからこの場で……………OK。我慢する。」
さすがの俺の性欲も、光放つ刃には勝てないようだ。喧嘩に負けた犬の如く、トボトボと隣りの部屋へ
入っていく。
トントントントン
「………」
カタカタカタカタ
「あー………」
ジュー…ジュー…
「スッゴイ……」
「うん、いい味」
「ニヤニヤしたい!!!」
よっしゃ!!
ニヤニヤニヤニヤ……ニヤニヤ…デレデレ……ニヤニヤニヤニヤ……
「何ニヤニヤしてんのよ。気味悪いわね。」
お前のせいだい!!


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