「俺は笹原晋也だヨ!」
ノイズが消えた。
「そう…ふふふ……待ってるわよ、晋也……」
次の瞬間、眩しい光に目を開けていられなかった
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「………ん…」
紅葉だ。
突然紅葉が現れた。
「あ、そーいうことね。」
どうやら掃き掃除をしていたところらしい。手には箒、地面には落ち葉がためられていた。
「……さて、と」
ということはこれから俺は部屋でエロ本を読む事になるらしい。
「うは!役得役得。」
エロ本を読めるなら悔いはなし。いざ部屋へ。
んで部屋
「とはいってもねぇ……」
こんな状況では熟読できるわけもなく、気が散ってしまう。
My Sun も一時インポ気味だ。
「晋也ー!かえってきてんのー?」
ドアの外から酷く懐かしいような声が聞こえる。
……志穂、キタリ。
ガチャ
「って……なにして……」
ギュッ
ドアを開けた途端、思わず志穂を抱き締めてしまった。
だって……一回死んだんだからネ!
「きゃ!…ちょ、ちょ、晋也?」
顔を赤くして、上目遣いでこっちをみる。っかぁ〜〜〜〜わいい〜〜〜!(心の声)
さらさらな髪を、まるで獣を落ち着かせる様に撫付ける。「…ヤリた……げふん!会いたかった!」
思わず本音がでちまったぃ。
このまま押し倒しちまおうか?なんてことを考えるか無いかと言う時に……
「あら〜。仲が、いい、です、ねぇ〜」
部屋の外に里緒さんが立っていた。そうだった。前は助けを求めたんだった!忘れてたバイ!
「…晋也…」
こんな時に志穂は 完 全 無 視 を決め込みやがる。
「ふふふ…私も混ぜてくれますかぁ?」
笑顔。でも黒い。
段々と近付く黒いオーラに、志穂が反応する。
「里緒さん。折角の言い雰囲気を邪魔しないでくれます?」
「いい雰囲気?あはは……一方的なだけでしょう?」
あわわわわわわ。早くも死の兆候(冗談じゃないあたり怖い)が見える。喧嘩を売るなヨ!
まぁ、つい抱き締めてしまった俺が悪いが。テヘッ。
「む〜〜〜〜!」
「おほほほほ……。」
竜虎相打つ中、更に爆撃が追加される。
「あらあら、皆さん。楽しそうですね。」
瞬間、俺は蛇に睨まれた蛙となった。
(お、お嬢ーー!)
声にならない心の叫び。
「あわわわわわわ。」
今度は思わず言葉になって出ちまった。
志穂と里緒さんから見ればいつもの事だろう。だが俺とお嬢からすれば生死の一線だ。
「あ、あははははは………め、飯の用意しなくっちゃナー」
あまりの緊迫に棒読みになっちまった。
志穂を離して部屋を出る時、見えない様に思いっきり里緒さんとお嬢に足を踏まれたのは内緒サ!
グスン
始まって早々この勢いじゃあ一日も生きれないんじゃないかと嫌な考えが浮かぶ。
HaHa!
レッツポジティブだ!