ふふふ…ついにやりました。純也さんを物にしましたよ。
きれいな顔が……私の胸にあります。
悩んでる所へあんな嘘をついたら、何の疑いもなく信じちゃいましたねぇ。
もう少し疑うってことをしないと馬鹿な女にも騙されちゃいますよ?
まぁ、そんな女がいたら、躊躇なく消しますけどね……ふふっ。
ちゃんと受精したいでしょうか?危険日を狙ったんですけどねぇ…
もし子供ができたら「ごめんなさい!」って言うんでしょうねぇ。好きでやってるんですから
、謝る必要なんてないんですよ?
…でもまだ足りませんね。確実に妊娠するまで何度もやらないとダメですねぇ。
「ん…」
あ、ふふふ…気持ち良さそうに寝てる……かわいい。普段は眼鏡を掛けてるからわからないけど、
素顔はとっとも素敵なんですねぇ。
この顔……髪の毛……体……全部私の物……。誰にも渡さない、誰にもサワラセナイ………
「ふふふ…あはは……安心して寝ててください………邪魔する人は、みぃ〜んな私が消しときますよぉ。」
そう心に誓って、邪魔さんの髪にキスをしました……
佐奈様も花穂ちゃんも……自分から死にになんて来ませんよね?「あ、あれ…」
朝起きるとそこには奈緒さんはいませんでした。
昨日のは夢かなと思いましたが、ベットに奈緒さんの使っている柑橘系の香水の匂いが残ってました。
「やっぱり……昨日、やったんだ……」
後悔は……してないと思う。奈緒さんは僕の事を好きだと言ってくれたし、
花穂のことを吹っ切るためにも………
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朝食の準備の時間、とても気まずい雰囲気でした。昨日の奈緒さんとのことや、花穂へのショック………
そのせいなのか、二人にまともに顔を合わせられませんでした。
「……どうしたの?純也?朝からテンション低いわよ?悩み事〜?」
人の気も知らずによく言いますよ。まぁ、知られたらそれはそれでまずいですが。
「…別に…なんでもないよ。ただねむいだけ。」
「あっははは!そうよねぇ。純也に悩み事なんかあるわけないっかぁ!」
普段と変わらない罵倒ですが、今日はそれさえヤケに意識してしまいます。
はぁ……花穂みたいにあんな笑い方、最近してないなぁ。
たとえば……『でひゃひゃひゃひゃ』とか?
あれ?なんでこんな笑い方なんだろ?
まぁいっか。
「あれぇ〜。おかしいですねぇ。お嬢様が起きてきません〜。」
奈緒さんが、昨日のことなど何もなかったような明るさで入って来ました。
「え?……佐奈様、いなかったんですか?」
「えぇ。どこにもいないんですよぉ。探すの手伝ってくれますかぁ?」
「えぇ、いいですよ。」
そう言うと二人顔を合わせて微笑み合いました。
嗚呼……なんだか、意識しているせいか、奈緒さんの笑顔がかなりかわいく見えます…………
「む……つまんないわねぇ……なに私の知らない間に仲良くなってんのよ………許さん……」
花穂がぶつぶつ言っていたのは気のせい……にしときましょう。
僕はもう…関係を無くすんだから………