広き檻の中で 第17回
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「はぁ…はぁ…」
あのまま部屋まで走って来てしまいました。突然のことで驚きました。
でも、佐奈様があんな本を持ち出す上に、あんなことを頼むだなんておもいもしませんでした。
………正直、ちょっと惜しいかなとは思います。まぁ、手を出した後の事を考えるとやっぱり無理ですね。
ガチャ
胸の鼓動が覚め遣らぬまま部屋に入ると………
「あ、待ってましたよ〜、純也さん。」
奈緒さんがいました。
「え?あ、奈緒さん。どうしたんですか?待ってたって……」
ベットに座ったまま妖しく微笑みながら見つめられます。さっきの佐奈様の事があったせいか、
妙にドキドキします。
「う〜んとですねぇ。実は純也さんの事なんですけど……最低、悩み事、ありませんか?」
「え?」
「どうも覇気が無い様に見えるんですが………元気の無い純也さんを見てると、私、悲しいんですよ〜。」
そう言うと下を向いてシュンとしてしまいました。悩み事って………
「ずばり、花穂さんの事でしょう?」
「うっ…あっと…」
「図星ですねぇ。」
頭の中を読まれている様な気がして、戸惑ってしまいました。
確かに……花穂の事では悩んでいます。
「は、はぁ……まぁ、悩んでます。」
それを聞くと奈緒さんは急に真面目な顔つきになり………
「彼女の事、好きなんですか?」
「……えぇ、…多分……」
まだ自分の気持ちが理解できてないため、曖昧な返事になってしまいます。
「はぁ〜……でも、残念ですね。キツい事かもしれませんが………
花穂さんは祐希さんが好きなんですよ。」
「!!!」
やっぱり……わかっていても納得したくなかったのですが……直接言葉で言われると…
「それに……もう、二人はHしちゃったそうですよ……」
「う、そだ……」

 

胸を抉られる感覚とはこの事でしょうか。
怒りを知らない分、心は悲しみでいっぱいになります。何も……考えたくない………
「でも……そんなに落ち込まないでください。純也さんを好きな人だって、ちゃんといるんですよ?」
そう言うと奈緒さんは、ゆっくりと僕を抱き締めてくれました。
「大丈夫です……私は何があっても、純也さんを愛していますよ。」
「奈緒…さ、ん」
ごく自然に、二人の唇が重なりました。とても暖かく、居心地がいいです。
「ん…ふ…ふぁ…」
二人の唾液が混じりあい、いやらしい音がします。
「純也さん…一つお願いがあります。……これから先、花穂さんの事は忘れて、
私の事だけを考えてくれますか?」
「……はい」
わかっています。それが逃げる事だって。でも……逃げたっていいですよね?
「ん…は…はぁ…んぅ!」
だんだんと体の重なり合いが激しくなり、互いに服を脱がしあいます。
………やっぱり奈緒さんの胸は大きいです……服の上からと直では大違いです。
「ふふ……そんなに胸が気になりますか?」
「へ、あ?な、なんで……」
読心術でも心得ているのでしょうか?
「食いつくようにみてたら……誰でもわかりますよ?」
そ、そんなにみてたんですかね……
「でも、今日はここだけです……」
そう言うと僕のペニ○を掴み、奈緒さんの濡れそぼった秘部に当てます。
……これが正常位というやつですか。

 

「ゆ、ゆっくりここにいれて下さい…」
言われるままに腰を下ろしていくと……
ズヌュ…ヌ…ググ……
何か少し抵抗が………
見てみると結合部分から血が流れていました。
「んん!あ、あはぁ……や、やっぱり…聞くのとやるのじゃ違いますね………」
痛いのか、苦しそうに顔を歪めています。
「あ、ご、ごめんなさい……」
「ふふ…謝らなくていいんですよ……嬉しい痛みなんですから………」
あぁ、酷いとわかっても……気持ち良さで腰が動いてしまいます……
ズッズッズヌュニュプ……
頭に痺れる様な快感が流れます………あり得ない気持ち良さです。
「うっ……な、奈緒さん…だ、だめ…です。」
「はぁ、うん!い、…あぁっ…いいですよ…だ、出して!中に…あぁ…出してください!!」
「うぁ!」
ブビュ!ビュルルル……
「あ…が…」
まさかここまで気持ちいいかとは思いませんでした。
「ふ、ああぁ……あついですよぉ……はぁ」
ドサッ
力尽きて奈緒さんの胸に寄り掛かります。
「はぁ…んっ…ん。わ、私がいますからぁ……大丈夫ですよぉ。」
……ごめんなさい。奈緒さん。もう少し悩まさしてください………


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